人材紹介会社の社長さんに聞いてみた!
知り合いに、人材紹介会社の社長さんをしておられる方がおられます。
その方は、非常に優秀な方で、いろいろな事に見識を持っておられますので、たまの機会にいろいろとお話を聞くと非常に勉強になります。
あるとき、転職の話についてお伺いしたことがありました。
40代から50代の転職相談の実態は・・・?
リストラの対象となったのか、自主的な転職かは不明ですが、ある程度の規模の企業でも、「40代から50代の役職がある人」の転職相談を受けるそうです。
役職とは、管理職である「部長」や「課長」です。
さて、実際にあった話だそうですが、
面談で、
「何ができますか?」と聞くと
「部長」ができます。・・・とか
「課長」ができます。・・・とか
平気で、答えられる方が、案外多いそうです。
ちなみに、これは「公務員」ではありません。
勿論「それなりに有名な民間企業」に、お勤めになっておられる方々です。
本来は、「何ができますか・・・?」聞かれれば、「これまで仕事でやってきた自分の実績」を説明するものだと思うのですが・・・
合っているかは、分かりませんが、自分だったら、多少話を盛ってでも・・・・
「○×億円規模の〇△□に関する事業で、プロジェクト管理をやっておりました。そのプロジェクトは、品質・コスト・納期の上で、特に大きな問題も発生することなく、十分成果を上げましたので、大規模なプロジェクトの管理を自信を持ってできます。」
とか
「〇〇に勤めていた時に、経営方針に沿った〇〇の情報戦略を策定しておりました。担当した新システム導入の企画・立案において、従来の既存システムの運用コストを、○○億円程度圧縮する事ができ、また同時に、△□億円規模の売上の向上という成果を上げたので、経営方針にあった情報戦略を提案し、成果を上げることができます」
とか
「〇〇に勤めていた時に、内部監査をやっておりました。
その際に、重大なシステム障害が発生し、会社の社会的信用を損なうかもしれない大きなビジネスインパクトが発生しました。しかし適切に内部監査を実施することにより、内在する問題を洗い出し、徹底した問題管理により原因の追究と恒久的な対策を実施し、経営に支障を来す前に、問題を解決することができました。また副次的な効果でありましたが、この対応により、社会的な評価(信用)を下げるどころか、反対に上げることができました。正にピンチをチャンスに変える事ができた事例だったと考えております。」
等を・・・答えます。
知人の社長さんも・・・
「部長」や「課長」を出来るといわれても、「具体的に何ができるかさっぱり分からない」のでその表現はどうかと思う・・・
と言っておられました。
こういう方たちは、
「面接の受け方が知らないだけで、本当は実績ある方なのか?」
それとも
「本当に使えない人なのか?」
と疑問に思うそうです。
良い風に考えれば、ただ単に「面接に慣れていなかっただけ」かもしれません・・・
しかし、面接でしっかり受け答えできなければ、いくら能力が高かったとしても、それを知り得る方法はありません。
比較的有名な大きな企業の傾向なのか・・・?
「比較的有名な大きな企業」程、こういう傾向があるそうです。
これを聞いた時に、私も仕事で、「比較的有名な大きな企業」と一緒に仕事をすることがあるのですが・・・
正直に言いますと「大きな企業になればなる程、役所以上に役所的なところ多々」があります。
悪く言えば、組織的で意思決定が遅く、柔軟に対応できないとうことです。
はっきり言えば、役所よりも意思決定が遅いです・・・
こちらが、「それなりの期間を設定して」何か依頼しても、「期日までに回答が出ない事」が殆どです・・・
よく何かあると役所の組織的な問題が取り沙汰されることがありますが、これは役所だけの問題ではなく、そもそもの「日本的な組織の在り方」の問題なのだと考えます。
転職できる人材とは・・・?
最後に転職できる人材について、知人の社長さんに聞いたところ
自分の「専門的なコア」となる得意分野があるかどうかとのことです。
さらに、その「専門的なコア」を中心として、様々な業務に応用できる対応力と新しい環境で、実績できる適応力が重要とのことでした。
役所でもできる人はできる!
よく「公務員」は、転職業界では、潰しが効かないし使えない・・・
と良く言われております。
実際には、多くの場合、そうであると思います・・・
恥ずかしながら、自分もその一人でしょう・・・
しかし、どこにでも「本当に出来る人」は居るものです。
しかし、そういう「本当に出来る方々」が、古し組織に潰され「力を発揮」できないことが、本当に残念でなりません。
人間は、いくら優秀な人を集めても、組織に所属すると、働きアリの法則となってしまう・・・?
働きアリの法則「2:4:2」というものがあります。
どれだけ、優秀な人を集めても、結局は・・・
上の2割が頑張って仕事をする人
中の4割が普通に仕事をする人
下の2割が仕事をしない人
となってしますそうです。
この中から、上の2割りの人間だけで、新しい組織を作ったとしても、最終的にはやはり
上の2割が頑張って仕事をする人
中の4割が普通に仕事をする人
下の2割が仕事をしない人
となってしまいます。
これは、役所でも民間企業でも同じだと言えます。
ある程度大きな組織になれば・・・おのずとそういう構成になってしまうという事です。
まとめ
「部長」や「課長」ができるとう人は、転職できない
転職できる人には、「専門的なコア」となる得意分野を持っている
転職できる人は、「専門的なコア」を中心に、様々業務に応用できる
転職できる人は、新しい環境で対応できる適応力を持っている
優秀な人材だけを集めても、優秀な組織とはならない
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