福井県のスキー場が暖冬でオープンできずに破産申請を実施したとの記事がヤフーニュースで掲載されていました。
福井のスキー場運営会社、破産申請 暖冬でオープンできず
ヤフーニュース
福井県勝山市の「雁が原スキー場」を運営する勝山観光施設が4日までに、福井地裁に自己破産を申請した。帝国データバンクが同日、明らかにした。今シーズンは暖冬による雪不足で1月に入ってもスキー場をオープンできず、事業継続を断念した。負債総額は約2億8000万円。
今年は、史上まれに見る驚異的な暖冬で、降雪量がかなり少ないです。
管理人の地元のスキー場もかなりオープンが遅れました。
しかし、何とかオープンはしましたが、雪不足で一部のみ滑走可能状態で、滑られるコースもかなり少ない状況です。
また、地面が出ている所も多々ありスキー場の安全管理上の問題の点では、少々無理がある様な状況でもあります。
事故が起こり怪我人が発生しても全く可笑しくない状況です。
さらにブッシュが多くスキーの板も傷だらけです。
スキーヤーとしてはこれが結構凹みます・・・
近辺のスキー場では、まだオープンできていないスキー場も多々あります。
目次
特に西日本のスキー場は壊滅的な状況
人口降雪機(アイスクラッシャー)を持っているスキー場はなんとか一部でも営業できている様ですが、人工降雪機を持っていない多くのスキー場は営業ができない様です。
また、例え人口降雪機を持っているとしても、稼働にかなりのコストが掛かります。
自然雪が降らずにずっと人口降雪機を動かしている状況では、営業収益が果たして出るのか・・・?・・・いったところです。
人口降雪機もいくら稼働させても、気温が高いと当たり前に溶けてしまいます・・・
気温が低くならない限りは、人口降雪も稼働しっぱなしになるので、赤字となる可能性が高いでしょう・・・
今年の暖冬の影響で経営難となり倒産するスキー場が増えるのでは?
この様な記事(スキー場の倒産)を見ると、今年の暖冬の影響で倒産するスキー場が今後沢山出てくるのではないかと不安となります。
管理人としては、近場でスキーが出来なくなることも困りますし、
役所の職員としても地元産業衰退の点でも困ります・・・
スキー場が生活に直結している人たちが一定数いらっしゃいますので、その方々の生活の安定面がまず心配になります・・・
また、税金の滞納整理をやっていた頃は、これらの方々の冬場の収益次第で、現実に税金の納付状況に影響が出るということもありました。
スキー場経営は、自然環境(天候)をアテにした産業ですので、多少は影響されることも仕方が無い事だとは思いますが・・・
これだけの酷い暖冬は管理人の知る限りでは、経験がありませんし、来年度以降どういう状況になるのか心配でなりません。
雪は降りすぎても災害・降らな過ぎても災害となる
雪は降りすぎたら災害(雪害)となるのは、一般的に理解されているところです。
しかし、余りに降らなさ過ぎない事が「災害級の被害」をもたらすとの記事がネットに掲載されていました。
記録的な暖冬「災害級の打撃」スキー場悲鳴
ヤフーニュース
31日は、風の冷たい「冬」を感じる1日でしたが、記録的な暖冬の影響は深刻になっています。県内のスキー場は、「災害級の打撃を受けている」として、県に支援を求めました。
正午ころの庄原市の高野です。雪化粧したグラウンドで、小学生が遊んでいました。西日本有数の豪雪地帯・高野ですが、風景は、いつもの冬とは大きく違っていました。
「作りかけの「かまくら」の続きをやりたいです!」(子どもたち)
昨夜から31日朝にかけて、庄原市高野のアメダスでは、一時、4センチの積雪を観測しました。実は、これが、高野でこの冬初めて観測された1センチ以上の積雪でした。アメダスの記録が残る過去30年間ではなかった記録的な雪不足。午後には、再び積雪0センチになりました。
こちらは、安芸太田町の県内最高峰・恐羅漢山です。31日は、周辺の山も白くなっていましたが、記録的な暖冬に頭を抱えている人たちもいます。
「災害級の雪不足です。」(スキー場代表)
庄原市や廿日市市などにある8つのスキー場の代表が、県庁を訪れ、湯崎知事に経済支援対策の要望書を手渡しました。
県内のスキー場は、過去に例のない雪不足に悩まされています。安芸太田町の恐羅漢スノーパークでは、今シーズン、営業できたのはわずか7日。売り上げも前年比2.7%と、壊滅的な状況となっています。
事業者らは、緊急の融資など新たな支援制度の設立を求めました。
「2年連続の暖冬、積雪不足で去年を上回る、比較にならないくらいひどい暖冬。1社、自社だけではなくて、対応できるような状況ではないので、県内その他の団体含めてご支援のほどお願いしたい。」(スノーリゾート猫山を運営 BTM 山口和男社長)
県は、「総合的な支援ができるような施策を検討中で、スピード感を持って対応していきたい」としています。
県は、先ほど支援策を明らかにしました。暖冬の影響で売り上げが激減したスキー場や宿泊施設、除雪にあたる建設業者などの事業者に低い利率で運転資(上限4000万円)などを貸し出すということです。
雪が降りすぎて「災害・雪害」というのは誰でも聞いたことがあります。
昭和38年豪雪・昭和56豪雪・平成30年豪雪・・・等です・・・
しかし「雪が降らなさ過ぎて、災害級の被害」というのは、管理人も初めて聞きました。
世の中には一定数降雪をアテにした仕事があります。
例えば
- スキー場
- スキー場周辺の宿泊・飲食業
- 除雪業者
等です・・・
確かに、これらの業界の方々は、雪が降らないと死活問題となります。
逆に、スキー場や除雪に関係がない方々にとっては、全く影響がない問題ですし、あまりに雪が降らないと、こういう問題も発生するということは、あまり一般の方々は認知する事は少ないと感じます。
暖冬と言うと、温室効果ガスによる地球温暖化の影響・・・と言われがちですが・・・
実際のところは正確には分からない様です。
ただ、こういうシーズンが今後も続くとなると、確実に転換を迫られる産業が出て来るという事は間違いありません。
まとめ
暖冬の影響でスキー場が営業できずに倒産する
雪は降りすぎても災害、降らなさ過ぎても災害級の被害となる
暖冬が続けば転換を迫られる産業が出て来る