厚生労働省の人生会議啓発「ACP」ポスターが批判を付け全国自治体への発送が中止されました。
ここでは、ポスターの内容には触れず、使われたお金に関して管理人の考えを記載します。
契約金額が異常に高すぎる!
契約金額、印刷部数及び受注者は次のとおりです。
契約金額:4,070万円
印刷部数:14,000部
受注先:吉本興業
単価:2,907円/1部
いくら芸能人を起用したと言っても有り得ない金額です。
そもそも芸能人を起用する理由が管理人には全く理解できません。
適正な入札行為が行われているのか?
まず、適正に競争入札が行われていれば、こんな金額になる筈が無いと考えます。
広告代理店のコンサルタント料金を含めても恐らくこんな金額にはならないでしょう。
管理人的には、もし競争入札がされていないのであれば、
「審査員を身内で固め、吉本興行ありきの出来レースでプロポーザルを実施した!」
としか考えられません。
ポスターの内容や批判云々よりも、そもそも論として
「どの様なプロセスに基づいて、受注業者が選定されているのか?」
という事についてマスコミにはもっとしっかりと追及して頂きたい!と考えます。
適正なプロセスに基づいて受注業者が選定されているとはとても考えられません。
芸能人を使えば、普及啓発の効果が上がるのか?
昔の国が作る啓発ポスターなんて地味なものでした。
別にポスターなんて地味で良いのです。
お金を掛けて作ったところで、啓発効果なんて高が知れています。
いくら有名芸能人を起用しても、その発行部数が少なければ、せいぜい
「そのポスター自体がマニア間で、高値で取引される事」
ぐらいはあるかもしれませんが、その内容が広く国民に知れ渡る事はあまりないと思います。
管理人が役所に入ってから、これまでに何か強く印象に残っている国の政策を何か思い出そうとしましたが、残念ながら何も思い出せませんでした。
厚生労働省は、何故か訳の分からないポスターを作りたがる?
ここで、ここ数年の厚生労働省が作成したポスターを紹介します。
薬剤耐性(AMR)対策について
薬剤耐性(AMR)とは
<厚生労働省HPより>
抗菌薬の不適切な使用を背景として、薬剤耐性菌が世界的に増加する一方、新たな抗菌薬の開発は減少傾向にあり、国際社会でも大きな課題となっている。
2015年5月の世界保健総会では、薬剤耐性(AMR)に関するグローバル・アクション・プランが採択され、加盟各国は2年以内に薬剤耐性に関する国家行動計画を策定することを求められました。
これを受け、厚生労働省において、薬剤耐性対策に関する包括的な取組について議論するとともに、「国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議」のもとに、「薬剤耐性に関する検討調整会議別ウィンドウで開く」を設置、関係省庁とも議論及び調整を行い、2016年4月5日、同関係閣僚会議において、我が国として初めてのアクションプランが決定されました。
今後、「適切な薬剤」を 「必要な場合に限り」、 「適切な量と期間」使用することを徹底するための国民運動を展開するなど、 本アクションプランに基づき関係省庁と連携し、 効果的な対策を推進していきます。
この啓発ポスターでは、管理人も大好きな「機動戦士ガンダム」を起用しています。
「AMR」と「アムロ」の語呂を合わせて
「AMR対策いきまぁ~す!」
です・・・「ふざけてるのか」と感じてしまします。
また、最近のポスターでは、「はたらく細胞」というアニメを起用しています。
このアニメの知名度を管理人は知りませんが、果たして人気があるのでしょうか?
咳エチケットについて
咳エチケットとは
<厚生労働省HPより>
インフルエンザをはじめとして、咳やくしゃみの飛沫により感染する感染症は数多くあります。「咳エチケット」は、これらの感染症を他人に感染させないために、個人が咳・くしゃみをする際に、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえることです。
特に電車や職場、学校など人が集まるところで実践することが重要です。
この啓発ポスターでは、「進撃の巨人」を起用しています。
「進撃の巨人」に出てくる「巨人」が漫画やアニメの中で、
よく咳をするのかどうか?
は、管理人は見たことがないので分かりませんが、分からない人にとっては全く意味が分かりません。
麻しん啓発について
麻しんについて
<厚生労働省HPより>
麻しんは感染力が強く、感染すると肺炎や中耳炎になることもあり、先進国でも患者1000人に1人が死亡するといわれているという。
日本は2015年、世界保健機関西太平洋地域事務局から土着の麻しんウイルスが存在しない「麻しん排除国」に認定されており、日本で発祥する例は、海外で感染した人が発症する輸入症例だという。
同省は「海外渡航を検討している人への積極的な注意喚起が必要」とし啓発をしている。
この啓発ポスターでは、懐かしの「マジンガーZ」を起用しています。
管理人も子供の頃に見た覚えがあります。
このポスターについては、
「マジンガーZ」と「麻しんがゼロ」の語呂を合わせて
みんなで目指そう「麻しんがゼロ」!
がキャッチフレーズとなっています。
「ふざけてる」を通り越して、もはや税金を使って「遊んでいる」としか思えません・・・
風しんの追加的対策について
風疹について
<厚生労働省HPより>
昭和37年度~昭和53年度生まれの男性は、過去に公的に予防接種が行われていないため、自分が風しんにかかり、家族や周囲の人たちに広げてしまうおそれがあります。
お住まいの自治体から、原則無料で風しんの抗体検査と予防接種を受けていただけるクーポン券をお送りしていますので、あなたと、これから生まれてくる世代の子どもを守るために風しんの抗体検査と予防接種を受けましょう!
この啓発ポスターでも、懐かしの「シティーハンター」が起用されています
このポスターに至っては、「風しん」と「シティーハンター」の関係性が管理人には全く理解ができませんでした。
「AMR対策いきまぁ~す!」や「麻しんがゼロ!」等のダジャレですらありません・・・
これらの啓発ポスターにいったい幾ら掛かっているのか?
これらのポスターは、特に今回の様に炎上していませんので、特に問題になった事はないと思いますが・・・
今回の契約金額を考えると、これらの啓発ポスターの契約金額が「いったい幾らだったのだろうか・・・?」という疑問を感じてしまします。
今回の契約金額を考えると、そんなに安い金額では無かったのかもしれません・・・
もしかしてキックバックがあったりするのか・・・?
ここからは、完全に何の論拠も無い管理人の邪推となります。
芸能事務所を使ってポスターを作成した場合の相場とういものを管理人には全く分かりませんが、
高々14,000部のポスターに4,070万円という金額は・・・
一般的な国民の金銭感覚からすれば、高過ぎると言わざるを得ません・・・
ましてや、社会保障費の財源が足りないという理由で、消費税を10%まで上げたばかりです・・・
こんなくだらない事に税金を使う余裕があるなら、「消費税を下げていただきたい!」と国民の誰もが思う筈です。
さて、この契約は、もし競争入札がされていないのであれば、「審査員を身内で固め、吉本興行ありきの出来レースでプロポーザルを実施したとしか考えられない」という事を前述しました。
ここで疑問に思うことは、「いったいこれで誰が得をするのか?」と言う事です。
仮に4,070万円という金額が、相場よりも相当高い金額であったのであれば、どこかにお金が流れている事になります・・・
つまり・・・
誰かの懐にお金が入っている(キックバック)のではないか・・・?
という疑いが出ても、おかしくないという事です。
いったい誰が得をしているのでしょう・・・?
実は炎上商法だったのか・・・?
もう一つは、実は炎上商法だったのではないか・・・?
という点です。
人生会議(ACP)は平たく言えば、
「本人が望まない延命治療はしない方が良い」
という点に集約されると思います。
これが実現されれば、確実に医療費(社会保障費)の削減に繋がります。
社会保障費(医療費)は年々増加傾向となっており、日本全体の財政を圧迫している状況です。
消費税が増税となったのもこの為です・・・
ですので、医療費(社会保障費)を削減する事を最終的な目的とし、
1つの手段として、「強烈なインパクトを国民に与えて、人生会議(ACP)を考えさせる!」という機会を作り出す為に、
計算し尽くした上での「炎上商法」というシナリオを書いた人が、もし居るのであれば、その効果はあったのではないかと感じます。
まとめ
人生会議(ACP)啓発ポスターの契約金額は高すぎる!
受注業者(吉本興業)選定の方法が明らかになっていない!
厚生労働省はこれまで何度もくだらない啓発ポスターを制作している!
誰かが得をしている・・・?という疑いを持たれても仕方がない!
計算し尽くされた炎上商法であれば、そのシナリオを書いた人は天才?
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