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080-お仕事

無理難題を言う議員!法律&条令無視!言うだけで楽な仕事!

さて、役所に勤務していると中には無理難題を言っているくる議員の方がおられます。

法律や条例なんて一切無視です!

せめて法律と条例を前提条件として話をして欲しい・・・!

さて、現実にあった問題ですが、個人情報人保護に関係する事案です。

先日、神奈川県でHDDの転売による大規模な情報漏洩があり大きな問題になっているさなかですが、こんなことを言いに来た議員の方がおられました。

役所と言えど、法令の根拠無しに全住民に勝手に通知は出せない!

例えば、税や国民健康保険や介護保険等の通知は、それぞれの法令で定められていますので、対象者には通知等を発送することができます。

これは、法令で定められている為です。

しかし、法令で定められていないものについては、いくら役所であっても勝手に通知を出すことはできません。

一つの例としては児童手当があります。

これは、児童手当の支給要件に該当する者が、自ら申請しないと支給されることはありません。

役所が、該当する者が未申請であっても「申請を促す」通知を発送する事はありません。

データを抽出するという技術的な面では「住民基本台帳から、未申請であるが支給要件に該当する世帯に通知を出す」ということは可能ですが、これをやってしまうと個人情報保護条例違反となります。

次の個人情報保護条例(例)の収集の制限を参照してください。

個人情報保護条例(一部抜粋)
(収集の制限)
第8条 実施機関は、個人情報を収集するときは、本人からこれを収集しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 本人の同意があるとき。
(2) 法令等に定めがあるとき。
(3) 当該個人情報が出版、報道等により公にされているとき。
(4) 所在不明、精神上の障害による事理を弁識する能力の欠如等の事由により、本人から収集することができないとき。
(5) 人の生命、身体又は財産に対する危険を避けるため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。
(6) 争訟、選考、指導、相談等の事務において、本人から収集したのでは当該事務の目的を達成することができないと認められるとき、又は本人から収集したのでは当該事務の適正な執行に支障を及ぼすと認められるとき。
(7) 国、独立行政法人等、他の地方公共団体又は地方独立行政法人から収集することが事務の執行上やむを得ないと認められる場合で、本人の権利利益を不当に侵害するおそれがないと認められるとき。
(8) 前各号に掲げるもののほか、審議会の意見を聴いて、実施機関が必要と認めるとき。

この内容のとおり、まず個人情報を収集するには「制限」があり、その制限が「適用除外される場合」について明記されています。

前例の児童手当の場合には「未申請であるが支給要件に該当する世帯」に通知を出そうとすると「住民基本台帳」から「世帯構成・住所・子供の生年月日・親の所得等」の情報を抽出して、要件に該当するか審査する必要があります。

しかし、これらのデータの抽出は、個人情報保護条例の「情報の収集制限の適用除外」のいずれにも該当しません。

この為、現行法令上では、「児童手当について未申請であるが支給要件に該当する世帯」に通知を出して申請を促す事はできないのです。

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役所独自のサービスの場合は・・・?

全国一律(国の法律定められている)の児童手当を始めとする各種手当でも、申請が原則となっておりますので、各役所で実施する独自のサービスであっても同様です。

たまたま管理人の部署でも、全住民を対象とした「あるサービス」を実施する事が決り、可能な限り100%の世帯申請率を目指す様に下命されました。

世帯申請率100%は口で言うのは優しいですが、実現はかなり困難な課題です。

例えば、国政選挙の場合は、法律で入場券を「選挙権がある全住民」対して個別に通知する事ができます。

また、あらゆるメディアを通して、投票を促す宣伝をしていますが、それでも投票率は50%未満が現実なのです。

さて、前置きはかなり長くなりましたが、実施することになったこの「あるサービス」について、議員の方より申請方法についてご指摘を受けました。

現行の法令上(個人情報保護関連法)では、せいぜい役所側で出来る事は・・・

①広報等に掲載して申請を促す

②申請用紙を全世帯に配布する
(※個別通知ではない)

③町内会等にお願いして申請を促す

この程度なのです。

いくら全住民を対象としたサービスであっても、個人情報保護条例の壁があり、住民基本台帳の情報を抽出して個別に通知する事はできません。

また、そのサービスを利用するかしないかの「本人の意思表示」を確認する必要もあります。

それを「全住民を対象としたサービスならば、全員申請した事にして、申請の有無に拘わらずそのサービスを適用せよ!」と言うのです・・・

理由は「申請書なんか全戸配布したところで、広報等と同じように誰も見ずにそのまま捨ててしまう、折角の全住民を対象としたサービスなのに申請方法では、申請率が伸びない」・・・です。

それは、おっしゃるとおりで、こちらも分かっている事です。

管理人としても、世帯申請率100%を下命されているので「それが出来るのであればやりたいし苦労しない!」というのが正直な気持ちです。

ややこしい申請方式等を取らずに「バラ撒いてしまう事ができれば」非常に簡単ですし、世帯申請率100%を達成する事も可能でしょう・・・

しかし、現実には個人情報保護条例の壁があり、それが出来ません。

だから「こちらも困っており、困っている中で出来る限りの事をやって、多少時間が掛かってでも世帯申請率100%を目指す」言っても、結局は納得して貰えませんでした。

議員の方は「町内会に依頼すれば簡単に済む!」とも言っていましたが、町内会はそれぞれ規模が違います。

数十世帯の所もあれば、数百世帯のところもあります。

世帯が少ない町内会であれば、取りまとめも簡単にできるでしょうが、数百を超える大きな町内会であれば、取りまとめをするにも困難を極めますし、何よりも負担が大き過ぎ各町内会から苦情が来てしまいます。

ですので町内会の規模を無視して、全ての町内会に「住民の申請書を集めて来て欲しい」と依頼するには無理がありますし、全住民を対象としたサービスにも拘わらず、町内会の規模によって申請の方法が異なる事も矛盾がでます。

また公平感を損なわない様に、役所側は申請方法を統一する必要が有りますし、かといって個人情報保護条例を無視して個別に通知する事もできません。

せいぜい広報等による告知と申請書を全戸配布して申請を促す事しかできないのが現状です。

だれが言い出した事かは分かりませんが、少なくとも「個人情報保護法」も「個人情報保護条例」も国民から選出された議員が審議して「議決」されたものです。

せめて自身らが「議決した法令を無視」して「出来ない事をやれ!」と言うのだけはご勘弁いただきたいです。

まとめ

役所といえど法令の根拠なしに住民に通知は出せない!

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