へっぽこヘタレアラフィフ親父ライダーの管理人だ。
管理人のバイク歴は15年。
19歳の時に普通二輪は自動車の免許と一緒に取ったが・・・
結局バイクには乗らずじまいで、アラフォーの時に大型バイクの免許を取って、
そこから大型バイクばかり乗り継いで今にいたる。
その15年の経験で、管理人が得た、バイクで生きて帰るための心得を備忘録として掲載しておく。
リッターバイクという猛獣と生き残るためのマイルール
バイクという乗り物は、五感を強烈に刺激する最高の趣味であると同時に、常に死と隣り合わせの危険を孕んでいる。
特に、管理人の現在の愛機である【2023年式 Z H2 SE】のような、最高出力200馬力を叩き出すスーパーチャージャー搭載のモンスターマシンともなれば、一瞬の油断が命取りになるのは言うまでもない。
現在の状況を見渡すと、リッターバイクの性能は天井知らずに進化している。
しかし、それを操るライダーの身体能力や公道の環境が進化しているわけではない。
一般人の視点から見れば、そんな猛獣に乗ること自体が狂気の沙汰に見えるかもしれないが、管理人はこの過酷な公道という戦場において、この15年間なんとか生き残っている。
※もちろん立ちごけや転倒も経験しているが幸い今のところ大きな怪我はしていない。これは運も良かったのでろう。
なぜ、大きな怪我も無く、なんとかこの15年間生き残っているのか?
それは、管理人は長年の経験から導き出した「マイルール」と、それを実践するために常にこの「マイルール」意識しているからかもしれない。
生きてガレージへ帰るための「26箇条の心得」
公道はサーキットではない。
四方を「動くミサイル(他車)」に囲まれた戦場である。
そこで生き残るために、管理人は以下のマイルールを頑なに己に課している。
これらは単なるお説教ではなく、管理人の血肉となった生存システムである。
- 1.全ての周りの車両は攻撃してくるミサイルと思え。 相手がルールを守るという前提を捨てろ。ウインカーなしの車線変更も、不意の飛び出しも、すべて想定内とする。
- 1.バイクに乗る時は生きて帰れないかもしれないと思え。 ヘルメットのあご紐を締めるとき、常に死の可能性を脳裏に過らせる。その緊張感が慢心を消し去る。
- 1.自分が少し怖いと思うところで止めろ。 「いけるかも」は危険のサイン。「怖い」と感じたら、それ以上スロットルを開けてはならない。
- 1.速い奴に無理についていこうとするな。 マスツーリング等で他人のペースに合わせるのは自殺行為。千切れたら次の合流点で待ってもらえばいい。
- 1.自分のペースは乱すな。(常に平常心) 煽られても、追い抜かれても、心は凪の如く。感情の乱れは操作の乱れに直結する。
- 1.体調が悪い日は乗るな。 寝不足、二日酔い、精神的ストレス。判断力がコンマ数秒遅れるだけで、リッターバイクは制御不能になる。
- 1.時間は余裕を持て。 焦りは最大の敵。予定より30分早く出発するだけで、ライディングの視野は圧倒的に広くなる。
- 1.バイクに乗る時は全てのプライドを捨てろ。(謙虚であれ) 下手くそだと思われても構わない。プライドで命は救えない。安全に帰る者が一番偉いのだ。
- 1.バイクからもクルマからも死角になる位置取りは避けろ。 並走は避ける。トラックの斜め後方など、相手のミラーに自分が映っていない位置には一瞬たりとも居座るな。
- 1.大型車両の前後に挟まれるな。 前方トラックが急ブレーキを踏めば即死、後方トラックが追突してくれば圧死。大型車とは距離を置け。
- 1.車間は取れ。 車間距離は、突発的な事態に対する「思考の時間」である。広すぎると思うくらいでちょうどいい。
- 1.フロントブレーキを掛けるバンドを常に持て。 急な下り坂での駐車時など、フロントを物理的にロックする道具を持っておくことで不意の転倒を防ぐ。
- 1.フロントブレーキは1本でもいいから指を常に掛けておけ。 危険を察知してから右手がレバーに届くまでの空走距離をゼロにする。このコンマ数秒が命を分ける。
- 1.クラッチが重いバイクは4本指で。(握力温存) 格好をつけて1本や2本指で握り続け、ツーリング終盤に握力が尽きるようでは本末転倒である。
- 1.濡れたトンネル内、マンホールの蓋、グレーチングは要注意。 公道に潜む摩擦係数ゼロのトラップ。車体を直立させた状態のまま、極力触れずに通過するのが鉄則。
- 1.寒い日の橋梁は要注意。(凍結の恐れ) 地熱が伝わらない橋の上は、周囲の路面が乾いていてもブラックアイスバーン化していることがある。
- 1.雨の日はなるべく乗るな。 視界不良、グリップ低下、体温低下。リスクしか存在しない環境にあえて飛び込む必要はない。
- 1.コーナーはなるべくバイクを倒さずに曲がる体術を身に付けろ。 深くバンクさせるのはリスクでしかない。体軸をイン側に入れるなどして、最小限の傾きで旋回する。
- 1.ニーグリップで身体を安定させろ。(反対に腕の力は抜け) 下半身で車体をホールドし、上半身はフリーにする。ハンドルにしがみつくとセルフステアを阻害する。
- 1.Uターンはバイクから降りて取り回せ。 またがったままの無理なUターンは立ちごけの温床。降りて押すことは恥ではなく、賢明な判断だ。
- 1.バイク停めるときは必ず1速にギアを入れろ。 ニュートラルのまま駐車すると、微細な傾斜や風で車体が前に動き、サイドスタンドが外れて転倒する。
- 1.傾斜地(前下がり、右下がり)でバイクを停めるな. 前下がりは出すときに地獄を見る。右下がりの傾斜はサイドスタンドの反対側に車体が倒れやすくなり危険だ。
- 1.バイクを停めるときは後ろから。(前から出れるようにしろ) 駐車時はバックで入れ、出発時は前進で出られるように頭を向けておく。これだけで取り回しのリスクが半減する。
- 1.車の左右に余裕があるなら信号待ちは前に出ろ。(追突防止) 列の最後尾で停車し続けるのは、後方からのスマホ脇見運転車による追突リスクを高めるためである。
- 1.サイドスタンドは必ず目視確認せよ。 足の感覚だけで出したつもりになり、そのまま左に車体を傾けて自爆するパターンを完全に根絶する。
- 1.軟弱地盤でバイクを停めるな。(スタンドが刺さって倒れる) アスファルト以外の砂利や土、夏の高温で柔らかくなった路面はスタンドがめり込み、必ず倒れる。
一見すると臆病に思える内容もあるかもしれない。
しかし、これらが管理人が考える公道でのリスクマネジメントだ。
公道リスクマネジメントの真実
多くのライダー、特にリッターバイクやスーパースポーツに乗る者は、どこかで「速さ」や「バンク角の深さ」、「ライディングフォームの美しさ」を競い合いたくなる心理を持っている。
一般人の視点から見れば、リッターバイクに乗っている時点で誰もが「スピード狂」に見えるだろうし、YouTubeやSNSを見渡せば、サーキットさながらの走りを公道で披露して悦に浸っている動画が溢れている。
しかし、管理人の見解は大きく異なる。
公道においてそのようなプライドや承認欲求を持ち込むことは、命をドブに捨てる行為に等しい。
管理人が実践しているマイルールを改めて確認していただきたい。
その多くは、技術的な向上を目指すものではなく、「いかにリスクの発生確率を事前に下げるか」という点に特化している。
例えば「フロントブレーキに指を常時1本掛けておく」という規律。
時速60kmで走行している時、バイクは1秒間に約17メートル進む。
人間が危険を認知してから実際にブレーキレバーを握り始めるまでの反応時間は、一般的に約0.7秒から1秒だ。
つまり、レバーに指を掛けていないだけで、ブレーキが効き始めるまでに十数メートルもの「空走距離」が無駄に生まれてしまうのだ。
管理人がこの空走距離を物理的にゼロに近づける努力をしているのは、公道に潜む「動くミサイル(他車)」の挙動が予測不可能だからに他ならない。
また、「コーナーはなるべくバイクを倒さずに曲がる」というのも、一般のライダーから見れば「大型バイクの醍醐味を捨てている」ように映るかもしれない。
しかし、日本の公道のワインディングは、一歩ブラインドコーナーに進入すれば、そこが濡れたトンネル内かもしれないし、マンホールの蓋や砂利が浮いているかもしれない。
最悪の場合、路面が凍結している可能性すらある。
深くバンクさせている状態でこれらのトラップを踏めば、現代の超高性能な電子制御をもってしても、一発でスリップダウンを喫する。
車体を極力直立近くに保ち、下半身のニーグリップで車体をホールドしながら、上半身の力を抜いてセルフステアを邪魔しない。
この「倒さない体術」を意識することこそが、タイヤのグリップ力を最大限に温存し、突発的な事態に対処するための唯一の防衛策なのである。
「生存システム」を維持するためのメンタルコントロール
バイクで生きて帰るための防衛システムを機能させるために、最も重要であり、かつ最も難しいのが「平常心の維持」と「プライドの破棄」だ。
どれほど優れた規律を頭で理解していても、公道では他車の強引な割り込みや追尾によって、心が乱される瞬間が必ず訪れる。
あるいは、排気量の小さなバイクや、明らかに自分より技術の劣るライダーに煽られた時、リッター超えの猛獣に乗っているというプライドが頭をもたげ、「少し懲らしめてやろう」などと考えてしまうのが人間の弱さだ。
しかし、管理人は声を大にして言いたい。
その一瞬の感情の乱れが、リッターバイクを凶器へと変貌させる。
管理人は、Uターンが難しいと感じたら迷わずバイクから降りて押し歩く。
信号待ちで後方からの追突リスクを感じたら、車の左右に余裕がある限り、すり抜けて前に出る。
これを「格好悪い」とか「マナーが悪い」という評価があるかもしれない。
しかし、管理人はそれらの評価を受けたとしても、少しでもリスクを減らす方を選択する。
これこそが、アラフィフのヘタレ親父ライダーが、強大なパワーを持つモンスターマシンに振り回されず、主導権を握り続けるための究極のメンタルコントロールなのである。
マイルールがあるからこそ公道を楽しめる
管理人が課している26箇条のマイルールは、決して自分を縛り、バイクの楽しさを半減させるためのお説教ではない。
リッターバイクという猛獣を駆りながら、一般道におけるあらゆるリスクの一歩手前で踏みとどまり、安全という絶対的なマージンを確保した上で、公道の風をスマートに楽しむための「実戦的な防衛システム」だと認識している。
馬力を解放してただ無謀にスピードを出すだけなら、誰にでもできる。
しかし、自らの欲望や周囲の環境に流されず、厳格なマイルールを己に課してスムーズに走り抜けることの方が、何倍もライディングの技術と強い自制心が要求されるのだ。

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