ヤフーニュースに「東京都が就職氷河期世代の支援に7億円」という記事が掲載されていました。
東京都内で約11万~12万人と推計される「就職氷河期世代」の非正規雇用や無職の人々に対する支援策として、都が2020年度の予算案に計約7億円を計上し、正規雇用や育成に関する企業への助成金支給や都職員の採用試験などを実施する方針を固めたことが21日、関係者への取材で分かった。
ソース記事 (リンク切れ)
バブル崩壊後の就職難だった人々が多く職を求めているとみられる大都市圏の自治体独自の救済策として注目されそうだ。都は不安定な就労が長期化し、既存の取り組みでは支援が不十分な状態が続くと分析。3カ年で集中的に正規雇用化を図る国の方針と足並みをそろえ、対策を強化する。
予算の内訳は・・・
7億円の予算の内訳は次のとおりです
年間300人を1人当たり最大3社まで約1カ月間企業に派遣し、マッチングに約4億円
正社員として雇用、定着に向けた育成計画策定や研修を実施した事業者に最大90万円を助成に約3億円
就職氷河期世代を対象とした都職員の採用に約4,000万円
予算の内容を見る限りでは、民間での採用を広げたい事が伺えます。
ヤフーコメントの評価はひややか・・・
ヤフーコメントの記載内容をさらっと見ましたが、どちらかと言えば冷ややかな意見が多いと感じました。
大まかなコメントの内容は次のものが多かったです。
年齢的に支援が今更では遅すぎる
企業に無駄に浪費され、結局は正規採用に結びつかない
大ざっぱな考えですが、事の発端の一つは、やはり派遣業の規制緩和だと思います。
結局、企業が人件費を抑えるてっとり早い方法が、正社員を雇う事無く必要な時期だけ労働力を確保する派遣制度を利用する事となります。
これを助長してしまったことは政府の責任であると考えます。
雇用の安定を損なう事は、社会不安が拡大し、社会不安が拡大すれば消費も減退し経済成長率も低下するという悪循環となります。
年金財源の確保が今後困難ということで、定年も延長される事となりましたが、仮に就職氷河期世代が全て就職できたとしても残りの就労可能期間で、老後資金を蓄える事は難しいでしょう。
また、経済的な問題で、就職できたとしても、すぐに結婚・出産とはいかないでしょう・・・
日本が存続していく事が想像できない
10年~20年先を考えると今後日本が存続していくという事が全く想像できません・・・
人口減少・医療費・社会保障費の増大・労働生産性の低迷・低い経済成長率・・・
どれをとっても、不安要素しかありません・・・
かといって、有効な打開策もそうそう見つかるとは思えません・・・
早々に老後資金を蓄えて早期リタイアできる人だけが逃げ切れる社会となりそうです。
経済格差は拡大する一方
世界の2,153人の富が、世界の46億人の富よりも多いそうです
億万長者2153人に富が集中、最貧困46億人の合計資産上回る
世界の最富裕層2153人は、最貧困層46億人より多くの資産を保有している。
各国のエリートが一堂に会するダボス会議が始まるのを前に、こんな報告者が発表された。
46億人は地球の人口の6割以上に相当する。
データをまとめたのは、貧困撲滅を目指す非営利団体のオックスファム。
「世界経済の隠れた原動力は、実は女性による無報酬の家事だ」と、オックスファム・インドのアミターブ・ ベハールCEO(最高経営責任者)は言う。
その価値は年間10兆8000億ドル以上。IT産業の3倍以上を生み出している。
スイスのリゾート地ダボスに政財界のエリートが集まるのを前に、 世界各地で不平等に対する抗議活動が行われた。
デモはケニアのナイロビ、フランスのパリ、コロンビアのボゴタなどに広がった。
「これは世界中で起きていることだ」とベハール氏は語る。「ビリオネアのブームを終わらせなくてはいけない」ヤフーニュース(リンク切れ)
こういう記事をみるとホント嫌な気分になります。
「知らぬが仏」という言葉が有りますが、これだけインターネットが普及してしまうと「知らなくても良い情報」でも自然と入ってきます。
行政の機能に「所得の再分配」というものがありますが、機能しているのかと疑いたくもなります・・・
「資本主義とグローバル化」の行きつく先が、この結果なのだとは思いますが、これだけ富が偏ってしますと、この先どうなってしまうのでしょうか・・・
搾取する者と搾取される者ではありませんが・・・
弱肉強食の自然界は、大ざっぱにいえば次の構造です。
草類 → 草食動物 → 肉食動物
草食動物の食料となる草類が枯渇すれば、肉食動物の食料となる草食動物も死滅します・・・
最終的には、肉食動物も食料が無くなり死滅します・・・
既に今の社会システム(資本主義)の自体が、限界にきていると思えてなりません。
この行きつく先はなんでしょうか・・・
想像するだけで怖いです・・・
まとめ
人口減少・医療費・社会保障費の増大・労働生産性の低迷・低い経済成長率と日本の不安要素が多すぎる
どの問題も即効性かつ有効性がある打開策が見つからない
逃げ切るには早々に老後資金を蓄えて早期リタイアできる人だけ
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