自治体DX・BPRという言葉ばかりが先行してウザイ・とりあえず言っておけば良い?

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080-お仕事

自治体DXにウンザリしている管理人です。

最近デジタル庁のウェビナーがちょくちょくあるのですが・・・

正直ウザイですね。

BPRを呪文の様に唱えているだけ?

DXという言葉を改めて調べてみると・・・

経済産業省の「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」では・・・

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

とあります・・・

また・・・

  • DX:全社規模で価値創出にこだわるデジタル化
  • デジタライゼーション:特定のプロセスに限ったデジタル化
  • デジタイゼーション:紙などのアナログ的な情報をデジタル形式へ変換すること

とあります。

つまり・・・

DXには、BPRが付いて回るわけですが・・・

なんでもかんでも【BPR・BPR】と毎日の様に聞かされていると頭がおかしくなりそうです。

BPRとは言わずと知れた【Business Process Re-engineering】の略ですが・・・

業務の本来の目的に向かって、既存の組織や制度を抜本的に見直し、プロセスの視点で、職務、業務フロー、管理機構、情報システムをデザインしなおす(リエンジニアリング)という考え方であり、1993年にマイケル・ハマーとジェームス・チャンピーの共著として発表された『リエンジニアリング革命』によって世界的に有名になったそうです。

1993年ですから・・・もう30年も前の話ですね。

それを今頃になって、騒いでいる訳ですから・・・

いったいどれだけ周回遅れになっているのか???

という感じです。

ERPが流行った時代の悪夢が行政市場で再来か?

ERPとは、「Enterprise Resources Planning」の頭文字をとった略称で、日本語では「企業資源計画」と翻訳されています。

ERPはもともと経営手法のひとつで、企業が持つ「ヒト・モノ・カネ」といった資源が、いつ・どれだけ・どこにあるかを可視化し、効率よく使うための考え方です。

この概念をシステムとして具現化したものがERPシステムというわけです。

また、ERPは1990年代終盤ごろから、大企業を中心に導入が開始され、2000年代終盤には導入が一巡したと言われていいますが、現在でも市場規模は右肩上がりだそうです。

現在でも、市場規模が拡大しているERPですが、企業向けITシステムの中でも失敗が多いシステムとしてかなり有名です・・・

典型的な失敗の事例は次のとおりです・・・

一般的にERPの導入では、プロジェクトの最初期に「Fit/Gap分析」が必要となります。

Fit/Gap分析とは、文字のごとく「ERPパッケージが持つ機能と業務プロセスの差異を明らかにする」作業となります。

ここで明らかになった差異は、ERP自体が持つ設定変更機能を利用する「カスタマイズ」などで埋めていくことになり、カスタマイズで埋まらない差は、独自に機能を開発してカバーすることになります。

しかし、ERP側と業務プロセス側の差があまりにも大きい場合は、カスタマイズの工数が膨大になり、予算や工期の制限内におさめることが困難となる。

しかし、この時点でプロジェクトを中断すればよいのですが、何らかの事情からプロジェクトを強行してしまい、カスタマイズが中途半端な状態で終了・・・

ERPでカバーされない業務プロセスが発生して使いものにならない・・・

という内容です・・・

そこで・・・

BPRという考え方が出てくるわけですが・・・

日本の企業や組織は、それぞれ独自の業務プロセスや商慣習を持つことが多いと言われています。

そのため、ERPの導入では「業務プロセスにシステムを合わせる」という意識が大きいわけです。

このせいで本来は不要であるはずのカスタマイズが多数発生するわけです。

この様な日本の組織的風土や考え方が、導入前の業務プロセスを「正」とすることで・・・

この状態にシステムを合わせることとなり、本来は不要であるはずのカスタマイズが発生し、開発コスト、工数が膨れ上がる。

結果、カスタマイズが増える事でバグなどの不具合が発生する。

カスタマイズのせいで、何年経っても安定稼動しないというケースになるわけです。

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ERPにはBPRが必要であると言われていたが?

もちろんERPの導入に際しては、次のとおりBPRが必要であると言われていました。

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ERP導入にあたっては、「標準機能をそのまま活用できる業務プロセス」であることが理想である。

業務側にERP側を合わせるという意識が過剰に働くと、追加開発の工数が増え、コストに見合わないシステムとなる。

一般的にERPは「経営のベストプラクティスの集合体」と言われており、さまざまな業態・業種で通用する汎用的な成功例が凝縮されている。

このため、標準機能をそのまま使うことで、業務効率化や生産性向上が達成される可能性が高まる。

ERP導入を成功させるためには、まず「業務プロセスを整理して、シンプルな状態にする」・「導入を予定しているERPに業務システムを合わせる」といった施策を進めるべきである。

しかし・・・

実際には、世の中にERPの失敗事例は掃いて捨てるほどあるわけです。

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つまりBPRが必要だと分かっていても失敗してきたわけですね

行政がBPRなんてできるのか懐疑的

営利を求める民間企業ですら、この有様です。

取って付けたように、何周も周回遅れしている日本の行政がいまさらBPRだなんて言い出しても・・・

上手くとは思えません。

BPRの本質を改めて確認すると・・・

企業活動・組織活動の全体最適化です・・・

しかし、国の組織は各省庁ごとに縦割りとなっており・・・

これ故に省庁の末端である市区町村の各部署も縦割りなわけですよね。

その上、利権が絡み省庁間でも綱引き状態・・・

マイナポイントでも公金口座登録で総務省と連携がうまく取れてない事が露呈されたり・・・

ガバメントクラウドでも・・・

政府情報システムのクラウド活用を巡り、不協和音が生じているとの情報もあるそうです。

デジタル庁は政府情報システム全体の「司令塔」として、政府情報システムにおけるクラウド活用の方針づくりや政府共通のクラウド基盤である「ガバメントクラウド」の整備に取り組んでおり、本来であればそれぞれの取り組みは協調・協力すべきだが、現実には各府省庁とデジタル庁の連携はスムーズではなく、とある府省庁は「ガバメントクラウドを利用しない」と回答を返したところもあるとか?

国がこんな状態で、末端の市区町村のBPRが上手くいくとはとても思えません。

いずれにしても、民間でも難しいことを・・・

日本の行政ができるわけがないとしか思えないんですよね。

特に多様なステークホルダの調整なんて無理でしょう。

部分最適化くらいはできるかもしれませんが・・・

本質的な意味でのBPR=全体最適は困難でしょう。

以上、変化についていけない老害オヤジのグチでした。

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