さて、いよいよ各自治体で、10万円の特別定額給付金の受付が開始されてきました。
マイナンバーカードでの電子申請は、早い所では、国の補正予算がとおった翌日の2020年5月1日から始まっています。
多い自治体では、2020年5月1日の初日に、マイナンバーカードでの電子申請が数百件にも及んだところがあるとかないとか・・・
本来の電子申請とは何かを考える
本来の電子申請とはなんなんでしょうか?
当然、申請側が電子で申請できることは当たり前として、受け手側もある程度、電子的に処理できなければ意味がないと管理人は考えます。
しかし、今回のマイナンバーカードを使った、10万円の特別定額給付金については、申請側は全て電子での申請ができますが、受け手側の自治体は、100%アナログの手作業です。
手作業の手順は?
- 自治体側の特設サイトにアクセスして申請状況を確認
- 申請データをダウンロード
- 申請データを1件1件開いて中身のデータを印刷する若しくは画面で確認する
- 給付システムに手入力する
という具合です・・・
なぜこんな面倒くさいことになるのか?
今回の特別定額給付金は、あくまで【世帯主】が申請できることとなっています。
しかし、マイナンバーカードには、世帯情報は入っていません。
ですので、【世帯主】でなくても申請ができます。
また、家族【世帯構成員】の名前については、申請側は名前を入力するだけです。
実在しない人を入力する事も、別世帯の人を入力する事もできます。
マイナンバーカードを使った申請でエラーとなる場合の例
マイナンバーカードを使った申請でエラーとなる場合の例は次のとおりです
- 世帯主でない者が申請 → そもそも受付できない
- 家族の欄に世帯分離している家族の人を入力 → その人は対象外
- 家族の欄に同一世帯の家族の人を世帯分離と思い入力しなかった → その人は対象外
という具合です。
管理人が、かる~く思いつくだけでも、上記の3例があります。
添付書類の写真を間違えるなんて、まだかわいいものです。
実際に、上記の問題がすでに起きているという話も聞いております。
また、電子申請の場合の家族の記載欄には、名前しか記入しません。
自治体側の利用画面から、CSVを吐き出す機能はありますが、そもそも世帯構成員については、自治体側のシステムと連携せる為に必要となる【キー】がないとうことです。
ということは、結局、マイナポータルを使った電子申請については、全件印字して、自治体側のシステムデータを照合しながら手入力が必要となります。
また、上記のとおり
- 世帯主でない者が申請 → そもそも受付できない
- 家族の欄に世帯分離している家族の人を入力 → その人は対象外
- 家族の欄に同一世帯の家族の人を世帯分離と思い入力しなかった → その人は対象外
については、なんらかの通知を出す必要も出てきます。
国は、簡単な申請と言っておきながら、全然簡単ではない・・・
ということですね。
また、給付が早いと思われていた電子申請ですが、確実に自治体側の審査作業が、煩雑になるので、審査に余計な時間がかかり、反対に入金が遅れるパターンも出ると思います。
確実なのは自治体から送付されるプレプリントの申請書を待って申請する
もっとも確実なのは、自治体からプレプリントされる申請を使って、本人確認証・銀行口座が分かるものの写しを添付して、郵送で申請することです。
これがもっとも確実で、結果的に入金も早くなるでしょう。
プレプリントの印字内容は次のとおりです。
- 送付先の世帯主の住所・氏名
- 世帯構成員の氏名・生年月日・続き柄
等です。
確実に申請できる【世帯主】にしか送付しませんし、受給対象者となる【家族】についても印字されてます。
申請者は、署名し口座を記載して、 本人確認証・銀行口座が分かるものの写しを添付して 同封の返信用封筒(切手は貼らなくてよい)で返送すればよいだけです。
これが最も確実で、早い給付を受けられます。
そもそも特別定額給付金の電子申請はマイナンバーカードを使うには不適切な制度
まず、マイナンバーカードは、あくまで個人に対して発行されるものであり、世帯に発行されているものでありません。
さらに、今回はあくまで、世帯主に対して一括入金です。
個人に対しての給付事業であれば、マイナンバーカードも使いようがあったと思いますが、世帯という条件が入った時点で、本来は、マイナンバーカードを使うには不適切な制度だっと言えるでしょう。
恐らく全国各地の自治体で、マイナンバーカードでの申請の審査には、大変な思いをされていると想定できます。
まとめ
マイナンバーカードを使った特別定額給付金の申請は申請ミスが多発する
申請ミスがあっても自治体側からマイナポータル上で申請者に連絡する方法がない
結局自治体からのプレプリントの申請書を返送する方法が一番確実
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