さて、昨日も引き続き・・・
新型コロナウイルス緊急経済対策による特別定額給付金の打合せでした。
また、2020年4月27日が申請基準日でしたので、基準日時点の住民基本情報データのバックアップとデータ抽出の試験を実施しました。
自治体間支給スピードを競い合う様相を呈してきた
さて、あまり良くない傾向ですが・・・
報道の影響もあってから、全国の自治体でこの特別定額給付金の支給スピードを競い合う様相を呈してきました。
人口規模が小さい【町・村】では、申請書の発送も【数がしれているので】早ければ、国の補正予算が成立する4月30日に即日、申請書を発送して受け付けることも可能でしょう・・・
早ければ、GW明けに金融機関に振り込むことも可能かと思います。
全国的にはフライングしている自治体もある
全国的には、国の補正予算成立前に、フライングして申請書を発送したり・受け付けている自治体もある様ですが・・・
詳細は報道されていませんので、不明ですが・・・
- 国の財源の担保(補正予算成立前)も無いのに自治体の補正予算が議決を得ているのか?
- 要綱等を施行しているのか?
が・・・疑問に思います。
いくら緊急事態と言えど、法律が定めるプロセスは守る必要があります。
こんな状況でキチキチに言っても仕方がないのかもしれませんが、落ち着いた後に、情報公開請求等で支給プロセスの隙を付かれては元も子もありません。
一定数、役所の隙を突いて、マウントを取りたがる輩がいるのは事実です。
人口が多い自治体ほど支給が遅れる可能性が高い
次に、人口が多い自治体ほど支給が遅れる可能性が高いのが現実です。
管理人が勤務する田舎の役所でも・・・
- 送信用の封筒
- 返信用の封筒
- チラシ
- 申請書用の紙
等が入手困難な状態になっています。
リーマンショックの時と違い、企業が新型コロナウイルス感染拡大防止の為にその活動を、制限していますので、当たり前の話なのです・・・
国は、まったくそいう事態を考慮していない様です。
田舎でもそうなので、都市部に行けばなおさらでしゅう・・・
- 封筒等が手に入らない・・・
- 数少ない可動できる印刷業者の取り合い
- 何万~何十万という整体数の申請書等の封入封緘
どれをとっても厳しいとしか言い様がありません。
事実管理人が勤務する田舎の役所でも、印刷業者が取り合いとなり納期がかなり遅れます。
最速でも6月初旬です・・・
ですが・・・
上からの指示で、【GW明けの翌週には発送しろ】という無理難題を投げかけられて担当部署はかなり困っている様です。
SIベンダも活動を抑制しておりデータの抽出もままならない・・・
イチバン痛い所なのですが、役所のシステムを保守しているSIベンダも今回ばかりは、企業活動を抑制しており役に立ちません。
昨日がデータ基準日であったにも拘わらず、役所側とデータの抽出条件のコンセンサスを取っていませんでした・・・
一般的には、【有り得ないこと】です。
基準日時点のデータが抽出されなければ、支給事務ができません。
SIベンダ側は、独自の解釈で、データを抽出すると言っていまいたが・・・
すでに昨日の時点で、【抽出すべきデータのカラム】が増えています。
急ごしらえの施策ですので、【こういうことが往々にして有り得るのでマメに役所と連絡をとって遺漏の無い様にしてほしいのですが・・・】
それができていません・・・
結局、保守行であるSIベンダの企業活動の再開を待っていては、申請書すら印刷できないので、管理人独自のシステムで印刷する事になりそうですが・・・・
正直勘弁して欲しいですね・・・
ざっと試算しましたが・・・・
- 印刷データのPDF化に12時間以上
- PDFの印刷に2日程度(プリンタ1台の場合)
- 封筒に入れる為の3つ折りに1~2日
ぐらいは、余裕で掛かりそうです・・・
マイナンバーカードの申請が急激に増加しているが、マイナバーカードを使って申請したからと言って支給が必ずしも早くなるわけではない
最後に、イチバン重要な問題ですが・・・
どうもマイナンバーカードで今回の10万円の申請ができるということで、マイナンバーカードの申請が急増している様ですが・・・
必ずしも、マイナンバーカードを使って申請したからと言って、早く支給を受けられる訳ではありません。
マイナンバーを使った国と自治体の情報連携は、まだまだ不完全な部分が多いのが現状です・・・
マイナンバーカードを使って申請したとしても全ての自治体が、システム改修によって作成した支給システムと自動でデータ連携ができるとは限らないという事です。
自治体によっては、マイナンバーカードを使って申請した方のデータを、一度紙の申請書に印字しなおして、支給システムに入力しなおさなければならない場合もあります。
これだと、正直なところ郵送申請と変わりありません。
世帯分離の場合に確認作業が増える
さらに、恐らくですが、今わかっているマイナポータルの申請画面では、世帯主のマイナンバーカードでログインして、世帯員の個人番号を入力して申請する方法の様です。
ここで、問題があるのですが・・・
同じ家に住んでいて、世帯分離している場合です。
マイナンバーカードでは、世帯情報分かりませんので、同じ家に住んでいて世帯分離しているにも関わらず、入力者がその事実を忘れており、間違えて世帯員の情報を入力してしまった場合には、自治体側でエラーとなり支給が遅れます。
例えば
- 世帯主
- 妻
- 子
- 子の妻
- 子の子
例えば、親子3世代の上記の世帯があったとしましょう・・・
この場合は、世帯分離をしていないので、世帯主が本来は総取りで、5人分の50万円が支給されます。
しかし、マイナンバーカードを使って申請者が、
- 世帯主 + 妻 = 20万円
- 子 + 子の妻 + 子の子 =30万円
と誤って、2世帯に分けて、申請した場合にはエラーとなります。
これは、世帯分離をしておらず、子は世帯主ではないからです。
管理人的には、マイナンバーを使った申請の場合は、恐らくこのパターンのエラーが多くなるのではないかと予測しています。
しかし、申請書による紙申請の場合は、申請書に世帯主と世帯員があらかじめ印字されて郵送されるので、こういう問題は避けられます。
マイナンバーカードを申請してもカードリーダーがないと使えないよ
あと、マイナンバーカードがあっても、それを読めるカードリーダーが無いと申請できません。
このカードリーダーが簡単に手に入るかですね・・・
普通に電気屋で在庫を持って売っているものではありませんので、恐らくネットで購入する事になるかと思いますが・・・
こんな状況ですので、果たして手に入るのでしょうか?
まとめ
10万円支給・自治体間での支給スピードの様相を呈してきた
規模の大きい自治体ほど支給が遅れる可能性有
フライングしている自治体は法のプロセスに則ってやっているのか不明?
マイナンバーカードで申請しても速く支給を受けられるとは限らない
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